若桜鉄道恋物語

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「若桜鉄道恋物語」・・・自分だけの物語を作りに行く 第一章

私が昨年の11月から、若桜鉄道の観光ガイドを始めたとき。

「若桜鉄道には、何か物語が必要だな」と思った。

 

駅やホーム、そして列車にまつわる歌がある。その記憶をたどると、そこにはたくさんの物語があったのです。

なぜか、「別れや悲しい歌が多いな」と思った。でも中にあるものは出会いであったり恋がテーマだったりするのです。

そうだな、恋は楽しいばかりじゃない。その悲しみや苦しみ、そして振り切れない思いを流せる場所が必要なんだ。

人生だってそうだ、喜びのときもあるが、悲しいときや苦しいときも、それぞれに向き合って行かなくてはならないのです。

 

そんなとき、ふっと出かける場所があったらいいと思う。

 

 

※本文は、あくまでも私のイメージであり 、ここに載せている写真とは関係ありません。

 

「若桜鉄道恋物語」・・・自分だけの物語を作りに行く 第二章

たとえば、京都でも不便な場所にある大原には、たくさんの女性が訪れる。それは恋に破れた女性が行くから。「夢千代日記」は悲しい物語なのに、とても人気が高かった。さらには、四国八十八カ所の巡礼は、いろんな思いを持たれた方が多い。そう、その思いを受けとめてくれる場所が人には必要なのです。

思いを流し、そして心を落ち着かせ整えること、それが大事なんだと感じた。

でも、それはどこでもいい訳じゃない。

 

若桜谷はそんな場所にふさわしい場所、なぜなら、そこは優しく包み込んでくれる場所だから。その谷を若桜鉄道は走っている。JRから乗り継ぐと、郡家駅から一駅一駅立ち止まり、振り返る。そしてまた歩き出す、一駅一駅思いを振り返る。途中には八東川に架かる三つの鉄橋がある、そこで思いを流して行けばいいのだ。

終着駅の若桜駅に着く頃には、心も少し癒される。

 

列車は終着駅に着いた。

乗ってる人もそれほどはいない。

「お忘れ物などございませんように・・・」車内アナウンスが流れた。

 

列車を降り、ひなびた駅のホームに降り立った。

改札口もすぐそこだと分った。

「若桜鉄道恋物語」・・・自分だけの物語を作りに行く 第三章

改札を抜け、夕暮れの誰もいない街を歩く。そこに居酒屋の暖簾が掛かっていた。その暖簾をくぐる。

「おじさん、弁天娘を冷やでちょうだい!」。

一気に飲み干すと、心も軽くなっていた。「さあ明日の朝は、始発駅の若桜駅から旅立とう!」そう心に感じた。

そう思ったらお腹が空いてきた。今日の宿は一駅隣の宿坊に泊まることにしている。宿屋に頼んだら、若桜駅まで迎えに来てくれるそうだ。宿屋の人かと思ったら、迎えに来たのは、何とその寺の住職。「うちの宿坊は、私と妻の二人だけですから」と言われ、なぜかホッとした。夕食を食べながら、いろんな話しをした。朝のお勤めにも参加。今度来るときは、ゆっくりと写経や瞑想をしようと心に決める。

 

次の日、住職が若桜駅まで送ってくれた。

 

若桜駅に立ったとき、「若桜駅は、本当は終着駅ではなく始発駅だっんだな」、そうつぶやいた。

スイッチを入れ直し、新たな旅立ち。

気持ちよく日常に戻って行ける、心が変わるだけでこんなに違うのかな。

若桜鉄道に乗った、昨日見た景色とは全然違って見えた・・・。

 

恋だけじゃない、仕事のこと、人間関係のこと、家族のこと、身体のこと。思いは人それぞれ、一人一人違うのです。だから物語も一人一人にある。

 

さあ、今年は若桜鉄道に乗って、自分だけの物語を作りに出かけてみませんか。

若桜鉄道恋物語が始まる

宿坊はローカル線の若桜鉄道沿線にあります。

終点若桜駅の一つ手前の駅、丹比駅から640mで徒歩8分くらい。

そんな若桜鉄道に物語を作ってみようと思い立ったページです。

 

人生には、たくさんの出会いがあって、そして別れがある。

駅は、多くの別れを見つめ、そして新しい旅立ちがあった。

 

そして、恋物語にもいろんな物語がある。

楽しいばかりじゃない、そんなときは情(おもい)を流す場所が要る。

 

恋だけじゃない、心の思いもちゃんと整理してスイッチを入れたり。

 

そして心を整理して、新たなスタートを切る。

 

二人でゆっくりと旅情にひたる。

 

夫婦にだって恋はある、旅先で見つめ合う。

 

新しい恋も始まる。

 

結婚します!

まだお付き合いもされていないとき、そう宣言されて、これからの恋を語られて、本当にご結婚された。

 

若桜鉄道は、出会いと新しい恋も応援してる。

 

きっといろんな思いがそこにある、だから若桜鉄道に乗るのです。

 

若桜鉄道には、多くの恋物語がある。

 

これからも、たくさんの。

 

出会いがあったらいいと思うとき・・・ 

恋をしたときも・・・

結婚したいと思ったときも・・・

そして、別れのときも・・・

 

いつも若桜鉄道はある、ただそれに乗ればいいのです。

いつだって若桜谷と若桜鉄道は、あなたに寄り添い、そして包み込んでくれる場所なのです。

 

そしてそこに、宿坊光澤寺もありますよ。

新たなスタートを切る
ゆっくりと
遠くアメリカから、30年後の新婚旅行
これから旅立ちます

駅とホームにはいろんな物語がある

若桜駅はターミナル駅、つまり終着駅。

 

でも本当は、始発駅なんですね。

 

若桜鉄道には駅ごとに物語があり、いろんな表情を見せてくれる。

 

待合室も、まるで映画のシーンの様です。

 

そこに高倉健さんや渥美清さんがいても、おそらく何の違和感も感じないでしょう。

それくらいイメージが広がって行きます。

 

自分の物語を作りに若桜鉄道に行ってみる。

 

思いはきっとつながる!

 

今度の旅は、自分の物語つくりの旅がいい。

 

物語は、ひとりひとりにあるのです。

ホームには歌がある、そして列車に乗る!

駅や列車やホームにまつわる歌はたくさんあります。

その中でも人の心に残っている歌、何かあるとふと思い出す歌。

若桜鉄道の雰囲気に似合う歌を集めてみました。

気になる歌があれば、ネットで検索してみてください。

若桜鉄道のどの駅に似合うかな、そんなことも思いながら・・・。

 

◇イルカが歌った「なごり雪」・・・1975年

 

なごり雪の舞台は東京駅になっていますが、曲を作った伊勢昭三さんのイメージは、故郷の津久見駅だそうです。

何となく、東京駅では曲の雰囲気と合わないなと感じました。でも若桜鉄道の古い駅舎だと、とてもイメージがあってきます。若桜鉄道沿線に「なごり雪」が降るのは、3月下旬くらい。その頃だとぴったりかな。

※曲の似合う駅:隼駅・八東駅・丹比駅

 

◇竹内まりあの「駅」・・・1986年

 

駅をイメージする曲と言えば、やはりこの曲になるのでは、と言うくらい有名ですね。

歌のフレーズも、何気ない言葉の中に、胸が「キュン」となるようなシーンが描かれています。 

※曲の似合う駅:郡家駅・若桜駅

 

◇猫の「各駅停車」・・・1974年

 

あまり知られていないけど、僕の好きな曲です。ほろ苦い思いが青春時代を思い起こさせる。歌に鉄橋が出てくるのも、この曲の特徴です。

※曲の似合う駅:因幡船岡駅・丹比駅 

 

◇長淵剛の「さよなら列車」・・・1981年

 

長淵剛さんがまだ若かったころの青春ソングです。最近はこんな感じの曲は歌わないので、余計に感じるところもあります。僕が青春だった頃の気持ちが甦る。

※曲の似合う駅:安部駅・八東駅 

 

◇ちあきなおみの「喝采」・・・1972年

この年、小柳ルミ子が歌った「瀬戸の花嫁」と、最後までレコード大賞を争った。彼を振り切って、歌にすべてを賭けた女性の生き様を歌っている。

※この曲の似合う駅:因幡船岡駅

 

 

◇太田裕美の「さらばシベリア鉄道」・・・1980年

 

今は亡き大瀧詠一さんの曲。曲が作り出すリズム感、一面雪景色の中を列車が走って行く臨場感たっぷりの曲ですね。途中にトナカイが出てきますが、若桜鉄道だと鹿になりますね。

 ※曲に似合う駅:若桜駅・丹比駅

 

◇そしてなんといっても奥村チヨの「終着駅」・・・1971年 

この歌はとても暗く寂しい歌です、イメージダウンを心配した事務所や周りの反対を押し切って、奥村チヨさんは引退覚悟でこの歌われたそうです。そして大ヒットし、奥村チヨを大スターにした。さらには、この歌を作曲した浜圭介さんと、こののちに結婚されたそうです。人は悲しみの中にも生きている、その中でも生きて、そして歩いて行けるのです。

※この曲の似合う駅:若桜駅しかない

 

若桜鉄道と歌と宿坊があれば・・・。

情(おもい)を流す

人は情(おもい)を流すときが必要なときもある。

 

溜めておくのは、よくないときも。

 

でも、どこでもいいってわけじゃない、ちゃんと流して行く場所が要るのです。

 

若桜鉄道は、そんな場所にふさわしい。

 

郡家駅から終点の若桜駅まで、八東川に架かる三つの大きな鉄橋。

 

通り過ぎる度に、少しずつ流せばいい。

 

その思いは、ちゃんと日本海まで流れて行き、留まることはない。

 

あとは川の流れに任せればいい。

 

その思いを受けとめてくれる場所でなければ・・・。

 

そして、若桜駅から、新たなスタートが切れるのです。

①船久橋梁(八頭高校前駅 ~ 因幡船岡駅間)
②八東橋梁(八東駅 ~ 徳丸駅間)
③山崎橋梁(丹比駅 ~ 若桜駅間)
冬の八東橋梁

旅立ちの歌 ・・・ 駅は新たな旅立ちのスタートライン、ここから始まる

若桜駅は本当は始発駅ですね。

先ず若桜駅まで来たら、ここから新しい旅立ちです。

そんなときに心に響く歌は・・・

こちらも、気になる歌があればネットで検索してみてください。

 

 

◇何といっても最初は、山口百恵さんの「いい日旅立ち」・・・1978年

 

 

◇そしてこの歌、THE BLUE HEARTSの「TRAIN TRAIN」・・・1988年

 

 

◇小嶋登さんと坂本浩美さんの「旅立ちの日に」・・・1991年

秩父にある影森中学校の卒業の歌が全国に広まった。秩父鉄道影森駅もあります。

 

 

 ◇この歌もとりあえず、狩人の「あずさ2号」・・・1977年 

さてこれが若桜鉄道だったらどうなるでしょう。

「8時29分の さくら2号で 私は私は若桜から 旅立ちます~」

こんな感じでどうでしょうか?

 

 

 

 

 

 

幸せの物語にはちゃんと理由がある・・・嬉しいときも悲しいときも、幸せを感じられたら

若桜鉄道恋物語には、いろんな物語があります。

 

喜びも悲しみも苦しみも、でもここに来れば心が落ち着くのです。

だからどんなときも、一歩踏み出すことができる。

 

それにはちゃんと理由があります。

 

①みんなを見守るハート石がある。

宿坊光澤寺の境内には、ハート石があります。これは宿坊を始める前の事。荒れ放題だったお寺に住職が入り、境内を掃除していたら土に埋まった石があった。その土を取り払い洗うと、ハート石だったのです。これをきっかけに、お寺は宿坊を始めることになりました。ここに来られる方々の幸せを見守っています。

 

②幸せを運ぶコウノトリ

2014年8月、若桜鉄道の山田社長がまだ社長に就任される前のこと。宿坊に泊まり早朝の散歩に出かけられた。そのときなんとコウノトリに出会ったのです。この辺りにコウノトリが来るのは初めてのことでした。そのときから私は、山田社長のことを「幸せを運んでくる男」と呼んでいます。若桜鉄道は幸せを運ぶ列車なのです。若桜鉄道にはそんな物語があります。

 

③幸せの印、白い金魚

池に飼っている金魚は、どれもすべて赤い金魚です。ところが2014年8月~9月にかけて、一匹の金魚が赤色から白色に変わったのです。白い動物は幸運の兆し、神様の遣いと言われます。この白い金魚もきっと幸せの印ですね。

 

④癒しの光澤寺本堂と境内、そして幸せのタルチョがはためく

そして何といっても、光澤寺の本堂と空間が、一番人にやさしい場所なのです。お寺や神社はその場所によって空気が違います。入りやすかったり、ときには拒絶されるような感覚があります。ここのお寺は、誰もが入りやすくて癒される場所だと言われる。本堂の中でも深呼吸ができる、女性にとても優しい空間です。ここに来て、どうぞ心のリフレッシュをしてください。仏様を心から感じることができる場所です。境内には、世界の平和を願うタルチョがはためいています。

 

だから若桜谷と若桜鉄道は癒しの場所となっているのです。

いつも優しく見守り、あなたを包み込んでくれる場所。

幸せのハート石
幸せを運ぶコウノトリ
白い金魚
癒しの空間、光澤寺本堂と境内

ホーリー、若桜を往く!

ホーリーこと、堀内克彦氏

 

知る人ぞ知る、寺社旅研究家で宿坊研究会代表である。

 

彼の仕掛ける「寺社コン」という婚活、東京や京都を中心に毎週開催されている、超人気婚活。

 

その堀内氏が、宿坊を訪れ若桜を巡る。

 

いつか、恋愛の極意を聞いてみたいものです。

堀内氏と佐賀と京都からの旅人と

風景

ただの田舎の山里の風景、ただそれだけ。

 

それが今の日本では、一番贅沢な景色である。

 

そんな場所は、探しても見つからない。

 

若桜鉄道を一往復すると、日本の原風景に出会えます。

これから100年後も変わって欲しくない駅。

 

子どもの頃のままで、そのままでいて欲しい。

駅舎

時間がとまってる。

 

若桜鉄道の駅舎の中に入ると、一瞬50年前に戻ったような錯覚を起こす。

 

何も変わっていない。

 

ふと見ると、改札口から40年前の私が出て来るような気がした。

 

まるで谷口ジローの世界である。

 

不思議な空間、いつも時間に追われている現代人、ときには時間の止まった場所に行って見るといい。

 

そして、そこは今でも50年前と何も変わらずに、現役なのです。

 

町おこしのためにリフォームした駅ではないのです。

 

それが大切なのだ。

若桜鉄道の四季

若桜鉄道沿線は、日本人の心のままに四季があります。

 

僕は、会社員をしていたとき、全国中を転勤した。

 

でも、ここほど日本の四季をはっきり感じる場所は、他にない。

 

季節が季節とおりに過ぎて行く場所。

 

ここに来たら、日本の四季がはっきりとわかる。

晩秋 レール%ウォーク

雪の若桜鉄道

冬の若桜鉄道は厳しさもある。

 

でもそれが若桜鉄道らしくていい。

 

一番美しい景色は、この冬景色なのです。

 

冬には冬の良さがある、それが若桜鉄道の醍醐味。

車窓から 1